EYストラテジー・アンド・コンサルティングの概要

コンサルファーム

概要

項目 内容
会社名 EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社(EY Strategy and Consulting Co., Ltd.)
従業員数 4,310名(2025年7月1日時点)/ 4,345名(2025年12月1日現在)
設立年 2020年10月1日
URL https://www.eysc.jp/
株主構成、上場等 非上場 / EY Japan(EYジャパン合同会社の傘下) / 親会社:Ernst & Young Global Limited

特徴

競合との比較

EYストラテジー・アンド・コンサルティング(EYSC)は、経営コンサルティングと戦略的トランザクション支援を統合したBig4コンサルティングファームとして、McKinsey・BCG・デロイトと競争する立場にあります。EYSCの最大の特徴は、戦略策定から実行支援(M&A、PMI、事業再生)までを一気通貫で提供する「統合型コンサル」モデルであり、純粋な戦略コンサルに特化したMBB(McKinsey、Boston Consulting Group、Bain)とは異なる競争戦略を取っています。また、グローバルネットワーク(世界150ヵ国以上に約40万人)との連携、EY新日本監査法人・EY税理士法人などのメンバーファームとの組織融合により、監査・税務との協業による複合的なアドバイザリーを実現している点が、国内系コンサル(野村総合研究所など)にはない差別化要因となっています。日本市場では、グローバル企業向けのクロスボーダー案件やM&A関連業務で強みを持つ一方、MBBと比較すると純粋な経営戦略立案の市場シェアでは劣後する傾向にあります。

創業ストーリー

EYストラテジー・アンド・コンサルティングは、2020年10月1日に、EYの経営コンサルティング部門と戦略的トランザクション支援部門の統合により誕生しました。これは、EYグローバルが推進する「All in戦略」の一環として、日本市場でコンサルティングとトランザクション(M&Aアドバイザリー)の境界線を取り払い、クライアント中心のサービスを実現するための組織再構築でした。発足時の代表取締役社長には近藤聡が就任し、彼は前職のデロイトトーマツコンサルティング(DTC)で日本代表を務めており、自動車・ハイテク業界での経営戦略、オペレーション改革、海外展開戦略の実行支援で豊富な実績を持っていました。近藤の来日は、2019年初めのEY Japan参画に始まり、Japan Regional Leadership Teamの一員として成長戦略「プロジェクト・ドラゴン」を立案・推進したことが背景にあります。統合により顧客への付加価値向上とプロフェッショナルの成長機会拡大を狙い、さらに2025年7月には、EYパルテノン(戦略部門)がM&Aおよび事業変革全領域を統括する体制に再編され、グローバルと足並みを揃えた組織構造が実現されました。

ビジョン・ミッション

パーパス(グローバル共通):「Building a better working world ~より良い社会の構築を目指して」

EYは2013年にBig4の中で初めてパーパスを明文化し、単なる利益追求企業ではなく、社会変革の担い手としての存在意義を掲げました。このパーパスは、優れた知見と高品質なサービス提供を通じて、資本市場と世界経済における信頼構築に貢献することを指向しています。

EYストラテジー・アンド・コンサルティング ミッション:「ビジネストランスフォーメーションのリーダーになる」

同社は、クライアントの重要な意思決定支援に加えて、「長期的価値(Long-term value, LTV)の創出」を最上位の目的と定義しています。LTV創出は、Client Value(顧客価値)、People Value(人的価値)、Social Value(社会価値)、Financial Value(財務価値)の4つの価値軸で評価されます。このフレームワークは、利益最大化だけでなく、ステークホルダー全体の持続的な価値創造を企業の成功基準とする経営思想を反映しています。


規模

項目 2021年 2022年 2023年 2024年 2025年 備考
従業員数 約4,100名 4,310~4,345名 2025年7月時点4,310名、12月時点4,345名
売上高 983億5,832万円 1,103億9,300万円 1,155億3,600万円 決算期6月末 / 2021-2023年データ限定
営業利益 14億602万円 3億800万円 営業利益率が2024年に大幅悪化

特記事項:2023年6月期から2025年6月期で売上高17.5%増加(2年間)。営業利益率の悪化(2024年6月)は、経営統合に伴う人材投資、インフラ整備コスト、組織再編費用が影響した可能性があります。2019年度から2024年度までの6年間でEY Japan全体の売上は約2倍、EYストラテジー単体でも3.3倍成長を達成しており、2021年以降は売上高成長率で3年連続二桁成長を実現しています。


主なグループ会社・アライアンス先

項目 内容
主なアライアンス先 過去10年間で100以上のアライアンス・エコシステムを構築。過去5会計年度でアライアンス経由の収入が年平均成長率28%で拡大。FY25ではアライアンスがEY全体の収入増加の55%に寄与。テクノロジー企業(クラウド、AI・データ分析)、業界別パートナー企業、スタートアップエコシステム参加企業など多数。
主なグループ会社 EY Japan傘下メンバーファーム:EY新日本有限責任監査法人(監査・保証、売上1,228億円/2025年6月期)、EY税理士法人(税務)、EY弁護士法人(法務)、新日本パブリック・アフェアーズ(公共領域)、EY Japan株式会社(バックオフィスサービス)
主な子会社 EYパルテノン(戦略コンサルティング・M&A戦略統括、グローバル従業員9,000人以上)、EY Studio+(デザイン・セールス・マーケティング統合サービス、7,000人)、気候変動・サステナビリティ・サービス(3万人が関連案件に従事)

内部組織・拠点

組織

EYストラテジー・アンド・コンサルティングの組織構造は、セクター別(Industry)とコンピテンシー別(Function)の二軸マトリックス形式を採用しています。セクター軸は、金融(FSO)、医薬品・医療、テクノロジー・メディア・通信(TMT)、製造・建設、公共・社会インフラ、消費財・小売流通などの業界別専門チームで構成されます。各セクターチームは深い業界知見と顧客ネットワークを有しており、セクター固有の経営課題に対応します。職階構成は、コンサルタント → シニアコンサルタント → マネージャー → シニアマネージャー → パートナーの5段階が基本構成です。採用戦略としては、新卒採用のほか、中途採用を重視しており、特にコンサルティングファーム、監査法人、事業会社の経営管理部門からの経験者を積極採用しています。

拠点・所在地

  • 国内の主な拠点
    • 東京本社:〒100-0006 東京都千代田区有楽町一丁目1番2号 東京ミッドタウン日比谷 日比谷三井タワー(Tel: 03-3503-3500)
    • 大阪オフィス:〒530-0017 大阪府大阪市北区角田町8番1号 大阪梅田ツインタワーズ・ノース38階
    • 福岡オフィス:〒810-0041 福岡県福岡市中央区大名2丁目6-50 福岡大名ガーデンシティ 8階
    • 京都オフィス:〒600-8216 京都府京都市下京区塩小路通烏丸西入東塩小路町614 関電不動産京都ビル 8階
  • 海外の主な拠点:グレーター・チャイナ、シンガポール、タイ、ベトナム、インドネシア、マレーシア、韓国、インド、オーストラリア、および北米・欧州主要国

代表者及びボードメンバーの経歴

役職 氏名 略歴
代表取締役社長 近藤 聡(こんどう あきら) 早稲田大学商学部卒(1963年生)。デロイトトーマツコンサルティング日本代表・アジア・パシフィック地域代表歴任。自動車、テレコミュニケーション・メディア業界での企業戦略、オペレーション改革、海外展開戦略の策定・実行支援で豊富な実績。2019年初EY Japan参画、成長戦略「プロジェクト・ドラゴン」推進。2020年10月にEYストラテジー・アンド・コンサルティング代表取締役社長に就任。EY Asia East / Japan ストラテジー・リーダーとしても活動。
代表取締役 梅村 秀和(うめむら ひでかず) EY Japan ストラテジー・アンド・トランザクション リーダー。AI戦略・デジタル変革関連の経営著述・思想発信に従事。
代表取締役 Peter Wesp(ペーター・ウェスプ) グローバル領域でのEYパルテノン・ストラテジー・トランザクション強化を担当。国際的なM&A、クロスボーダー案件の経験を有する。
代表取締役 吉川 聡(よしかわ さとし) 組織・人材領域での経営責任を担当。

参照情報ソース


 

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