ドリームインキュベータの概要

コンサルファーム

概要

項目 内容
会社名 株式会社ドリームインキュベータ(Dream Incubator Inc.)
従業員数 214名(連結、2025年3月末時点)
設立年 2000年6月1日
URL https://www.dreamincubator.co.jp/
株主構成、上場等 東証プライム(証券コード:4310)。主要株主は電通グループ(23.00%、2025年9月末時点)

特徴

競合との比較

ドリームインキュベータは、戦略コンサルティング機能とベンチャー投資・事業経営機能を融合した「ビジネスプロデュース」を提供する点で、他のコンサルティングファームと明確に異なります。マッキンゼーやBCG等の外資系MBB(マッキンゼー・BCG・ベイン)は経営層向けの経営戦略立案に特化していますが、ドリームインキュベータは「構想から実装」まで当事者的に関与します。大企業の新規事業開発支援において、実際にジョイントベンチャーやスピンオフの立ち上げに参与し、ベンチャーマインドを持つコンサルタント(ビジネスプロデューサー)が実行段階まで伴走する点が強みです。また、ベトナム(2007年)、インド(2015年)での長年の事業投資経験により、アジア新興国市場での深い知見とネットワークを保有しており、日系企業のアジア進出支援において独自の優位性を有しています。

創業ストーリー

ドリームインキュベータは2000年6月、ボストンコンサルティンググループ(BCG)の日本代表を務めていた堀紘一が創業しました。当時、日本経済はバブル崩壊後の不良債権問題に直面し、新規産業の創出が停滞していました。堀は「日本経済を元気にしたい」という強い信念と「ホンダやソニーを100社育てたい、渋沢栄一や松下幸之助を100人育てたい」という構想を掲げて会社を立ち上げました。創業から2年後の2002年5月に東証マザーズに上場し、2005年には東証一部(現プライム市場)への指定替えを達成するなど、スピード感ある企業成長を実現しました。創業20年を迎えた2020年6月には経営体制を一新し、三宅孝之が代表取締役社長に就任して第二段階へ移行しました。

ビジョン・ミッション

ドリームインキュベータは2020年の経営体制刷新時に、ミッション・ビジョン・バリューを新たに策定しました。ミッションは「社会を変える 事業を創る。」です。これは創業時から脈々と受け継がれた「日本経済を元気にする」というDNAを、より明確に言語化したものです。創業当初の理念「未来のホンダやソニーを100社育てる」は、新規事業の創出と産業創造への不変のコミットメントを象徴しています。同社は、戦略コンサルティングスキルという「Science」としての根源的スキルと、インキュベーションで培われた「Art」としての当事者的経営力を融合させることにより、既存の産業や法制度、慣習の枠を超えた新しい事業モデルの創造を通じて、社会課題解決と日本企業の競争力向上に貢献することをコミットしています。

規模

項目 2021年 2022年 2023年 2024年 2025年 備考
従業員数 782名 808名 143名 227名 214名 2023年3月期は臨時雇用者含む。2024年3月期のアイペット売却により連結範囲から除外された影響により大幅減
売上高 27,776百万円 35,566百万円 30,132百万円 5,378百万円 6,183百万円 2024年3月期の激減はアイペットホールディングス株式の第一生命への譲渡(2023年1月)による連結解除が主因
営業利益 △971百万円 44百万円 1,227百万円 △1,992百万円 297百万円 インキュベーション事業の収穫フェーズ移行と、ビジネスプロデュース事業への成長投資により営業利益率が低下

重要な注釈: 2024年3月期の売上高および従業員数の激減は、事業環境の悪化ではなく、アイペットホールディングス(連結子会社で東証マザーズ上場、2020年10月設立)の全株式を第一生命ホールディングスに譲渡(2023年1月17日効力発生、390億円規模のTOB)したことにより、同社が連結範囲から除外されたためです。2025年3月期はビジネスプロデュース事業の売上高62億円、営業利益2.5億円で、構造改革後の安定的な成長軌道に復帰しています。

主なグループ会社・アライアンス先

項目 内容
主なアライアンス先 電通グループ(2021年5月資本業務提携開始、現在23.00%保有)、山口フィナンシャルグループ(2024年3月資本業務提携開始)、日本生命保険(2021年8月業務提携)、デンソー(インド製造・モビリティ分野での共同事業)
主なグループ会社 株式会社DIソーシャルインパクトキャピタル(社会課題解決型投資ファンド運営、SIB活用)、Next Riseソーシャルインパクト推進機構(ソーシャルインパクトボンドを活用した事業推進)、ピークス株式会社(2020年11月100%取得)、株式会社ワークスタイルラボ(2018年8月100%取得)
主な子会社 Dream Incubator Southeast Asia JSC(ベトナムホーチミン、2007年11月設立、東南アジア地域でのコンサルティング・M&Aアドバイザリー・デジタルマーケティング事業)、DIAI India Private Limited(インドバンガロール・ムンバイ、2015年6月設立、スタートアップ投資・コンサルティング事業)、DI MARKETING CO.,LTD.(タイ、2014年7月設立)、PT Dream Incubator Marketing Indonesia(インドネシア、2017年12月設立)

過去の主要M&A: アイペットホールディングス株式会社(2020年10月1日設立、2020年10月23日東証マザーズ上場。アイペット損害保険を傘下に持つ。ペット保険事業で業界第2位。DIの保有比率は55.87%でしたが、2023年1月17日に第一生命ホールディングスへ全株式を390億円で譲渡)

内部組織・拠点

組織

ドリームインキュベータの組織体制は、2024年3月期時点で3つの本部構成となっています。ビジネスプロデュース本部(174名)は、大企業向けの戦略コンサルティング、新規事業開発支援、M&Aアドバイザリーを統括し、同社の収益の中心となる部門です。同部門内では、業界横断的なビジネスプロデューサーが編成され、金融、製造、エネルギー、テクノロジー、ヘルスケア等の多様なクライアント企業に対応しています。ベンチャー投資本部(3名)は、ベンチャー企業への投資育成を推進し、国内外のスタートアップとの関係構築を担当しています。全社共通機能(37名)は、経営管理、人事、財務等のバックオフィス機能を担当しており、採用・人材育成の強化が現在の重点領域です。また、2025年12月10日には連結子会社であった株式会社DI Asiaを吸収合併することを決定し、組織のシンプル化と効率化を推進しています。

拠点・所在地

  • 国内の主な拠点
    • 東京本社:東京都千代田区霞が関3-2-6 東京倶楽部ビルディング4F・6F(受付:6F)
  • 海外の主な拠点
    • ベトナム:ホーチミン市(Dream Incubator Southeast Asia JSC、2007年11月設立。PE投資、M&Aアドバイザリー、デジタルマーケティング事業を展開)
    • インド:バンガロール市およびムンバイ市(DIAI India Private Limited、2015年6月設立。スタートアップへのベンチャー投資、日系企業のインド進出支援コンサルティングを実施)
    • その他アジア地域:タイ、インドネシアに現地法人を設置

代表者及びボードメンバー・パートナーの経歴

役職 氏名 略歴
代表取締役社長 三宅孝之 2020年6月にドリームインキュベータの経営体制刷新に伴い、代表取締役社長に就任。堀紘一と共に経営体制刷新を推進し、ビジネスプロデュース事業の拡大と構造改革をリード。ビジネスプロデュースの実践的知見を活かし、経営層の信頼も厚い
取締役副社長 細野恭平 2005年国際協力銀行からドリームインキュベータに転職。ベトナムへの赴任等を通じてアジア事業を統括。ベトナムPEファンド(2010年に50億円規模)の組成、インドスタートアップへの投資事業(2015年以降20社以上に投資)を推進。ベトナム・インド等での事業実績に基づき、DIのアジア展開戦略の中核を担当
取締役会議長(監査等委員) 原田哲郎 ドリームインキュベータの経営を支える重要なメンバー。ペッツオーライ(ペット関連プラットフォーム事業)の代表取締役を兼務し、事業投資領域における実行責任を担当
社外取締役 藤田勉 コンサルティング・ビジネスの専門家。堀紘一との共著『M&Aで生き残る企業、消え去る企業』の執筆者として、M&A戦略に関する深い知見を有する
社外取締役(監査等委員) 小松百合弥 企業統治・ガバナンス分野での専門性を有する
社外取締役(監査等委員) 宇田左近 監査機能を強化するための独立した視点を提供
社外取締役(監査等委員) 宮崎裕子 多様性を反映した経営体制構築に貢献(女性管理職比率14.1%、男性育休取得率66.7%)
特別顧問 小川紘一 創業当初からの重要メンバー。ドリームインキュベータの発展を支える顧問として活動
特別顧問 森本英香 経営・事業開発の深い知見を提供
特別顧問 岡本薫明 業界知見・規制対応に関する専門性を有する
特別顧問 嶋田隆 長年の経営実績を活かし、事業戦略の指導・支援を実施
創業者兼元代表 堀紘一 1945年4月11日生。東京大学法学部卒業後、読売新聞社で記者として活動。1973年三菱商事入社。1980年ハーバード大学経営大学院でMBAを取得(アジア人として初のBAKER SCHOLAR受賞)。1981年BCG入社、1989年にBCG代表取締役社長に就任。2000年BCG日本代表社長を退職後、ドリームインキュベータを設立。2020年6月に取締役ファウンダーを退任し、現在は特別顧問として経営を支援。著書『コンサルティングとは何か』など多数

参照情報ソース

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